ストレスを手放し、
「妊娠力」を解放する
「ストレスは妊活の敵」とよく言われますが、それはなぜでしょうか。
心とホルモンの密接な関係を紐解き、頑張りすぎない「心のケア」の方法をお伝えします。
ストレスが妊娠を遠ざける理由
脳が強いストレスを感じると、生命維持を優先し、生殖機能を後回しにしてしまいます。その結果、体にどのような変化が起こるのでしょうか。
排卵のストップ
ストレスホルモン(コルチゾール)が過剰に分泌されると、脳からの「排卵しなさい」という指令が乱れ、排卵障害や月経不順を引き起こします。
血流の悪化
緊張状態が続くと交感神経が優位になり、血管が収縮します。子宮や卵巣への血流が滞り、着床しにくい冷えた環境を作ってしまいます。
夫婦関係の悪化
「早く妊娠しなきゃ」というプレッシャーは、パートナーとの関係をギスギスさせ、セックスレスの原因にもなり得ます。
妊活うつを防ぐ「心のSOS」
真面目で頑張り屋な女性ほど、妊活のストレスを一人で抱え込んでしまいがちです。
こんな症状はありませんか?
「友人の妊娠報告を素直に喜べない」「生理が来るたびに涙が止まらない」「妊活のことばかり考えて夜眠れない」——これらは心が限界を迎えているサインです。妊活は長期戦になることもあります。辛い時は思い切って「妊活をお休みする期間」を作ることも、大切な治療の一つです。
今日からできる3つのリラックス法
ストレスをゼロにすることはできませんが、上手に「逃がす」ことはできます。
ステップ1:1日5分の「マインドフルネス呼吸」
目を閉じて、自分の呼吸だけに意識を向けます。「吸って、吐いて」をゆっくり繰り返すだけで、副交感神経が優位になり、心が落ち着きます。
ステップ2:パートナーとの「妊活以外の会話」
妊活の話題ばかりになると、お互いにプレッシャーを感じてしまいます。意識的に「今日の出来事」や「次の休みの予定」など、他愛のない会話を楽しむ時間を作りましょう。
ステップ3:自分を甘やかす「ご褒美デー」
「カフェインはダメ」「甘いものはダメ」と制限ばかりでは疲れてしまいます。週に1度は好きなものを食べたり、マッサージに行ったり、自分を思い切り甘やかす日を作りましょう。
「完璧」じゃなくていい
妊活中は、つい「あれもこれもやらなきゃ」と自分を追い込んでしまいがちです。
しかし、赤ちゃんが一番安心できるのは、ママがリラックスして笑顔でいる環境です。
「今日はサボっちゃおう」と笑えるくらいの心のゆとりが、実は一番の妊活になるのかもしれません。
一人で抱え込まず、パートナーや専門家を頼りながら、あなたのペースで進んでいきましょう。
参考文献:
[1] Rooney KL, Domar AD. (2018). The relationship between stress and infertility. Dialogues in Clinical Neuroscience.
[2] Lynch CD, et al. (2014). Preconception stress increases the risk of infertility: results from a couple-based prospective cohort study. Human Reproduction.